吉田茂元首相(1878~1967年)が存命なら、
韓国国会で唐突に審議に入った《旭日旗禁止法案》の淵源(えんげん)を
「軍国主義の亡霊」ではなく「有名ブランドへの嫉妬」と総括するかもしれない。
大日本帝國(ていこく)海軍の《軍艦旗=十六条旭日旗》を、海上自衛隊の《自衛艦旗》として最終的に承認するにあたり、吉田が語った感想から入る。

「世界中でこの旗を知らぬ国はない。どこの海に在っても日本の艦であることが一目瞭然で実(まこと)に結構だ。
 海軍の良い伝統を受け継いで、海国日本の守りをしっかりやってもらいたい」

・群を抜く知名度
 国内では「めでたさ」なども表す旭日旗だが、「ライジングサン=昇る朝日」として世界中で名をとどめ、知名度は群を抜く。
Tシャツにプリントして自己主張する外国人は日常の光景になった。
米空軍の大統領専用機エアフォースワンのカラーリングも手掛けた工業デザイナー、
レイモンド・ローウィ(1893~1986年)が、日本のビールメーカーの依頼で、ライジングサンを想起させるラベルを創った気持ちが分かる気がする。

 対する韓国海軍の海軍旗を知る外国人はどれほどいるだろう。この格の違いに、韓国人は嫉妬する。
情念・怨念の濃さに哀しみさえ漂うが、国際法は学習しなくてはならない。

 そもそも、軍艦は国家の延長とされ、国外に在っては不可侵権など大使館と同様の特権を持つ。
大きな権能を有する軍艦の証しが軍艦旗だ。国際法上は軍艦たる海自艦も当然、軍艦(自衛艦)旗を掲げる義務を負う。
従って十六条旭日旗に対し、韓国内での製造や掲揚に罰則を科す法案の審議は、主権侵害を意識した無礼な作為である。

 ところが韓国人は、地球上のあらゆる国・分野で「旭日旗狩り」を行う。その目の付け所は常人の及ぶところではない。
何と、歴史的建造物のステンドグラスの中にも「軍国主義の亡霊」を創り出す。

 在米韓国人団体が3月22日、米ペンシルベニア大学・芸術文化研究棟の学生食堂にあるステンドグラスの即時撤去を学長に要求した。
ステンドグラスには、赤い太陽から扇の骨のような縞(しま)模様が延びているのだとか。
棟が建てられた1928年ごろにはめ込まれたようだ。韓国人学生がフェースブックに写真を掲載したのが発端だった。
他に
▽旭日旗の戦犯性認識
▽「事件」に関する個人・団体への教育
▽外部への要求受諾表明-を求めた。
団体会長は「知性が生まれる場に戦犯旗のデザインが飾られたのは衝撃」と述べている。

・芸術性に富む究極の意匠
 韓国側は旭日旗自体に加え「デザインを想像させる」だけでクレームを付ける。
サッカー・体操の日本チーム向けユニホームやサポーターの応援旗だけに限ってもいない。
つるし上げられた人物や組織・企業は当初??? 次いで執拗(しつよう)さにゾッとしたに違いない。

 ニューヨーク近代美術館展示の芸術作品
▽韓国アイドルグループの東日本大震災向けチャリティーTシャツ
▽日本のアイドルが発信したツイッター上のデザイン
▽英ロックバンドのプロモーションビデオ▽米ミュージシャンのコンサート映像
▽英企業のロゴ
▽ニュージーランド企業のチョコレート広告
▽イタリア製スマートフォンケース
▽カナダ人総合格闘家の道着……

 並べてみて見えてきた。
90年近くも前、ペンシルベニア大学のステンドグラスを手掛けた工芸作家や後のローウィと同様、
世界中の感性が、きらびやかで、しかも雄雄しい、動かしがたいライジングサンの芸術性に魅せられたのだ。

ソース サンケイビズ 2014.3.30 00:00
http://www.sankeibiz.jp/express/news/140330/exd1403300001000-n1.htm

続きます


侮日論 「韓国人」はなぜ日本を憎むのか
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