珍島沖で沈没した韓国の旅客船内で、互いの救命胴衣のひもを結んだ男女2人の高校生の遺体が見つかった。
ひもを解き男子生徒を先に収容しようとしても、離れがたいかのように浮かび上がらず、潜水士らは涙したという。
韓国紙、京郷新聞が伝えた。

潜水士(58)は、乗客用通路でジーンズに救命胴衣を着た男子生徒の遺体を発見。船外へ出そうと押した時、
重みを感じた。1メートルほどの胴衣のひもが下に伸びはだしの女子生徒が身に着けた胴衣につながっていた。
「一緒に恐怖に耐えて生き残ろうと、互いのひもを結んだのだろう」。

潜水時間が10分しか残っておらず、2人の遺体を一度に引き出せないと思い、
男子生徒から先に引き揚げようとひもを解いたが、遺体が浮かび上がらない。

「この子たちは離れるのが嫌なのか」との思いに涙が出て力が入らなくなり2人を残し水面へ上がった。
「これまでで一番胸が締め付けられた」。助けを求めた後輩たちも、作業をしながら涙を流したという。
(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140425/kor14042508120002-n1.htm


週刊ニューズウィーク日本版 2014年 4/29・5/6合併号 [雑誌]
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