韓国南西部・珍島(チンド)付近で旅客船セウォル号が沈没した事故で、捜査本部は25日、
運航会社がセウォル号と同様にフェリーとして使う似た構造の船を調べた結果、
ほとんどの救命ボートが開かないなど、安全装置が十分に作動しなかったことを明らかにした。
船員の一部は非常時の安全教育を受けていないと供述しており、安全軽視の体質が被害拡大の背景にあると指摘されている。
似た構造の船で実験したところ、船から脱出するための滑り台も正常に動かなかったという。
捜査本部は24日夜、新たにセウォル号の乗員4人を遺棄致死などの疑いで逮捕。
逮捕者はイ・ジュンソク船長ら計11人になった。入院中の4人を含め、船舶職の船員15人全員を刑事訴追する方針だ。
捜査本部は25日、事故を分析する専門家会議の初会合も開いた。
過積載の疑いが指摘される積み荷の状況や、急な針路変更について検証し、今後の捜査や公判に生かす。
セウォル号の捜索は続けられ、25日午後8時現在で死者は183人、安否不明者は119人。
船体が左側にほぼ90度傾き、浮遊物も多いため捜索は難航。
同日から潮流が速くなったうえ、26日からは風雨で波が高くなり、一層困難になる見通しだ。
2014年4月25日22時36分
http://www.asahi.com/articles/ASG4T5RKRG4TUHBI01D.html
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